仲深山砦(なかのみやま) 明知城の南側に築かれた砦跡

【T郭西側の二重堀切跡】
■場所:恵那市明智町万ヶ洞
■主な城主:遠山氏か
■別名:
■形式:山城
■築城年:不明
■城遺構:曲輪・竪堀・堀切・土塁
■標高:520m
■比高:70m

『明知年譜』には「明知城南ニ字万ヶ洞ト云ハ、信州ヨリノ往還街道明知ヘノ処タリ、依テ要害ノ為ニ遠山与惣左衛門屋敷構アリ」と記されている。。地元では仲深山砦という名称で城館の存在が伝承されている。『「岐阜県中世城館跡総合調査報告書第3集」より本文抜粋』
仲深山砦跡は、明知城と谷道を挟んだ南側の山上にあります。この谷道の途中には明智光秀の母であるお牧の方のものと伝えられるお墓があります。砦跡は地元の方の尽力により、ある程度の整備はなされているものの、明知城や落合砦のような観光客向けの整備ではなく、冬場でも縄張図がないと、畝城空堀群などの遺構も確認するのが難しいかもしれません。


【U郭跡】

【T郭の土塁跡】

【U郭南下の堀切跡】

<仲深山砦へのアクセス>
明知鉄道明智駅から見て国道363号線駅前交差点を右折するとすぐ左手に観光駐車場がありますので、ここに駐車します。日本大正村の案内看板に従って西進し、明智本町の商店街に出ます。商店街を通りに従って南進(右折)し、800m程進むと左側の山中腹に神社が見えますので、神社付近の路地を左に入り神社に向かいます。神社の手前に仲深山砦の表示がありますので、神社には行かず山道をそのまま直登していきます。神社を回り込んだ付近で道は左側に向かうようになりますが、間もなく堀切らしき遺構にたどり着きます。堀切の右側は階段状の腰曲輪状になっていますので、この斜面を3段くらい直登すると、仲深山砦の表示がある広い曲輪に出ます。
または明智駅前の国道363号を岩村方面に向かい、途中の市場町交差点で右折し、県道33号線に入ります。そのまま1.6km程進むと右側に明智町工業団地の看板がありますので、この手前を右折し、そのまま山沿いに150m程進むと右手に万ヶ洞林道への入口があります。林道を突き当りの広場まで進み、広場手前にある細道を右折し、細道の突き当りまで行くと道が堀切により途切れます。ここが二重堀切跡であり、2つの堀切を越えると細長い曲輪があり、さらに堀切をこえると仲深山砦の表示のある曲輪にたどり着きます。なお車は林道には入れません。往来の邪魔にならないような付近のスペースを見つけて止めることになると思います。