小原城(おばら) 隠れキリシタンの里にある竪堀を多用した城

【小原城址の二重堀切】
■場所:可児郡御嵩町小原
■主な城主:小倉織部
■別名:
■形式:山城
■築城年:?
■城遺構:曲輪・竪堀・堀切・土塁・櫓台
■標高:297m
■比高:40m

小原城址は、小原集落の中央部に位置する白山神社の奥山一帯を利用し、戦国時代に構築された山城で、石組による構造物の使用が見られない古い形式の城址と伝えられている。中央部にある標高297mの主郭を中心に、周囲に約200mの規模で構築されており、構造は小規模ながらも竪堀を多用する特徴を持つ山城であった。主郭が三段程からなる平坦地によって形成されており、その南端の一段高くなった場所には櫓台、東南部には出丸、西南方には大手筋(虎口)の防御の構え(空堀や土塁など)がなされている。小原城主とされる小倉織部については、詳細は定かではないが、天文21年(1552)、御嵩城主であった小栗信濃守とともに土岐郡の高山城を攻めたときに、最終的には武田晴信(信玄)の幕下に属したと「濃州小里記」に記されている。『現地案内看板より本文抜粋』
城址のある小原集落はキリシタンの遺物が多く見つかったことで、隠れキリシタンの里と言われています。城址内は地域の方によって整備されており、神社社殿の裏に登城道があります。登城道にはロープが張られているため主郭に到着するまで道に迷うことはありません。


【主郭跡】

【主郭の虎口状遺構】

【主郭跡付近の竪堀跡】

<小原城へのアクセス>
国道21号線バイパスを土岐市方面に進み、御嵩町内の「中切」信号交差点を左折します。次に約130m直進したところにある交差点を右折し、道なりに約1.8km進むと左手に白山神社の鳥居と階段が見えます。白山神社の参道階段を登ったところにある社殿の裏が登城口です。車は白山神社の鳥居からさらに約100m程進んだ右側にある小原公民館の駐車スペースに止めさせてもらいました。なお公民館の手前約50mの民家の端からも白山神社の社殿へと向かう道があります。