前田砦(ぜんだ) 武田氏の砦か、もしくは武田軍と対峙した砦か

【前田砦の堀切跡】
■場所:恵那市上矢作町本郷
■主な城主:遠山氏か武田氏、原弾正など
■別名:
■形式:山城
■築城年:不明
■城遺構:曲輪・空堀・竪堀・堀切・土塁・櫓台
■標高:520m
■比高:60m

【歴 史】甲斐武田氏が岩村城を拠点とした時期に築城、もしくは改修された可能性があるそうです。また一説に、元亀3年(1572)の上村合戦の際に明知遠山景行の武将である門野兄弟が千人の兵で前田砦に拠り、武田軍の秋山虎繁に対峙したそうです。『丹羽氏聞書』には原弾正が城主であったと記されています。遺構は八幡神社から城山稲荷へと続く参道の右側上に広がっています。堀切や竪堀などの遺構は参道からも十分見ることができます。


【前田砦跡の切岸】

<前田砦へのアクセス>
恵那市内の国道19号線を正家交差点から国道257号線へと南進し、22km程進むと、長野県平谷村へ抜ける国道418号線との分岐点が現れます。ここを国道418号線へと左折し、さらに1.2km程進むと左側にJAひがしみの上村支店があります。JAの右側に八幡神社の鳥居と石段があるので、この石段を登っていき八幡神社を抜け、山の中にある城山稲荷に向かう参道を進みます。参道途中の右側に横たわっている切岸のような丘陵が前田砦跡となります。車は八幡神社から400m程先に進んだ上矢作小学校横の空き地(旧庁舎跡?)に止めさせてもらいました。公共交通機関で行く場合は、明知鉄道岩村駅前からコミュニティバス上矢作線に乗車し、中島バス停で降りるとすぐ裏側が登城口です。なおバスの本数は限られているので事前の調査が必須です。